 第一章 須加之屁の捕縛 (5)
北欧、ノルウーマン公国の美人戦士にして征服者のスカラー。
須加之屁を訪問するに際し、手土産に、北欧仕込みの美酒を持参した。
酒と言えばどぶろくしかなかった邪蛮に、初めて持ち込まれた、アルコール度数のかなり高い酒だった。
それが毒ではない証に、まずはスカラーが杯を開ける。すると、須加之屁も負けじと飲み干す。こうして飲み比べが始まった。
「飲み比べで女になど負けるはずがない」
と豪語する須加之屁だが、スカラーは、酒精分解酵素を体内に沢山備えた北欧人。もとより須加之屁の太刀打ちできる相手ではなかった。
こうしてヘベレケに酔わされた須加之屁が、勢いにのって
「この国ではな、和を結ぶ者同士、同じ湯に浸かって、契りを深める風習がおますねん」
なんて、口から出まかせ出放題。
すると、スカラーは、あろうことか、
「それはよい風習ですね」
なんて、通訳を通じて答えたものだ。 須加之屁はもう有頂天。
まずは、須加之屁が先に入浴し、彼女を待つ運びとなったのである。
画像は、須加之屁が入浴した温泉
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