近況報告

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...... 2025年10月14日 の日記 ......
■ 「SMの思想史」   [ NO. 2025101401-1 ]

「SMの思想史 
   戦後日本における
   支配と暴力をめぐる
   夢と欲望」
 河原梓水:著
 青弓社 2024年5月14日
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SMを研究する立場としましては
病的性心理、と申しますか、
「病的」という言い方が妥当ではないとすれば
尋常ではない性的嗜好につきまして
なぜそうした性的嗜好が生まれるのか、
といった、生理的・心理的なアプローチが
ございます。

それとは別に、もっと社会学や歴史学の
視点からの探求もあってよいはずですが
これまで中々ありませんでした。

確かに、SMとは、
言ってみればスケベの世界ですから、
そんなもん、
まともな研究者が
真面目に探究する値打ちはない
と思われてもとうぜんですわな。

でも、ちょっと待ってください。
確かにそれはスケベな世界だけど、
でも、戦後の日本を形作った、
大切な要素ではないでしょうか?

という視点から、
SM雑誌を戦後史の中に位置づけたのが
本書であるように思われます。

「美人論」とか「霊柩車」とか
考えてみたら面白いけれど、
従来の学問の範疇ではとらえられない分野を
研究した、井上章一さん率いる
「国際日本文化センター」。

著者の河原梓水さんも
そこで一時研究生活を送られたことが
関係するのかどうか、
よく分かりませんが、
SMを真面目に研究対象としてくださったことは
嬉しい。

いや、研究対象とされる当事者とすれば、
研究対象にすればよいというものではない。
どういう立場から、どういう視点で研究するのかが
問われるのでありますが、
その点はまた後ほど。

そんなことよりも、まず嬉しいのは、本書が
「沼=天野論」なる謬節に
終止符を打ってくださったことでございます。

沼=天野なる通説を信じて
愚仙人を愚弄し、罵倒した
愚か者ども!
どうだ!
思い知ったか!!

実に、実に愉快ぢゃ!!!

つづく


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